「白鴻」について

酒名の由来

「白鴻」・・・はくこう

白鴻盛川酒造の代表銘柄です。「白鴻」とは「白い大きな鳥の総称」で、純白清楚な”おおとり”が鴻図(こうと:大望の意)を抱いて大空に舞い上がっていく気概を表しています。
ラベルのデザインは、この”おおとり”をイメージして昭和30年代に作成されました。当時としては斬新なデザインだったと思われます。平成になり、”おおとり”に枠をあしらった現在のデザインへと変わりました。

「沙羅双樹」・・・さらそうじゅ

沙羅双樹『祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす』はあまりにも有名な平家物語の一節です。
沙羅双樹は、釈迦の入滅を悲しみ、双樹の各一本ずつが枯れ、鶴のように白くなって釈迦の死の床を覆ったとされる木。平家物語では、沙羅双樹の花の色が一瞬のうちに変わることを、この世のものは絶えず変化していつまでも存在するものではない「無常」のたとえとして用いられています。
酒もまた無常の産物。古来より「温度の芸術」といわれる日本酒は、あらゆる過程において温度を管理することが、その酒の出来・不出来を決定する大切な要因となります。温度計のない時代、温度を敏感に感じ取りながらの酒造りは、熟練した杜氏たちの手の勘に頼り、長年受け継がれてきました。
酒は、音楽や美術といった他の芸術のように後世に残すことはかないませんが、いつまでも存在するものではないからこそ、変わらぬ旨さ、当蔵ならではの酒の味を追い求めてきました。
平清盛が平家の守護神として建立した厳島神社は、「宮島」の象徴であるとともに広島の象徴でもあります。平家物語ゆかりの「沙羅双樹」の銘柄には、広島を代表する酒でありたいとの当蔵の思いが込められています。

「白鴻」の特徴

「白鴻」の目指す酒は、決して主張しすぎることなく、料理と共に楽しめ、飲む人を和やかにする名脇役です。華やかすぎることなく、飲むほどに味わいがあり いくらでも飲める キレのある酒です。 明治20年(1887年)の創業以来、食中酒にこだわる姿勢を「汲むほどに 味も香りも 深き酒」という言葉に込めて受け継いできました。
「白鴻」の特徴をひとことでいえば、「やさしい口あたり」です。そして、その根底にあるのは極軟水の“仕込み水”と、広島杜氏伝統の「軟水醸造法」です。
ここで当蔵の代表銘柄である「白鴻」と「沙羅双樹」の違いについて、説明しておきましょう。
「沙羅双樹」はどちらかというと≪非日常の酒≫。普段とは違う、ちょっとうれしいことがあった時やお祝いしたい気分の時などに、晴ればれとした気持ちで飲んでいただきたい特別な日の日本酒です。
対して「白鴻」は≪日常の酒≫。普段使いの酒として、毎日の晩酌に気軽に飲んで楽しんでいただきたいと思っています。